今日はあまり知られていないアメリカ大統領選挙の話をしましょう。
日本の首相はいつの間にか決まるシステムになっていますが、アメリカの大統領選挙は4年に一度、大統領を国民が1年かけて選ぶ一大イベントになっています。
今、アメリカではどのような事が行われているのか。順を追って見ていきましょう。

①2015年夏頃 立候補

アメリカは民主党と共和党の二大政党制です。大統領選はこのニ政党から候補者を絞る「予備選挙」と、各党が一人ずつ出した代表からアメリカ大統領を選ぶ「本選挙」が存在します。

今回の選挙では民主党は6人の立候補者から、共和党は17人の立候補者から一人の代表を選ぶことになります。

民主党 共和党
●ヒラリー・クリントン
●バーニー・サンダース
●マーチン・オマリーリン
●カーン・チェイフィー
●ジム・ウェッブ
●ローレンス・レッシグ
●テッド・クルーズ
●ドナルド・トランプ
●ランド・ポール
●マルコ・ルビオ
●ベン・カーソン
●カーリー・フィオリーナ
●マイク・ハッカビー
●リック・サントラム
●ジョージ・パタキ
●リンゼー・グラム
●リック・ペリー
●ジェブ・ブッシュ
●ボビー・ジンダル
●クリス・クリスティ
●スコット・ウォーカー
●ジョン・ケーシック
●ジム・ギルモア
②2016年2月1日 予備選挙開始

まずはアメリカ各州で予備選挙(党員集会)が行われます。ここでは立候補者を支持する「代議員」に投票を行い、この代議員を多く獲得した立候補者が優位に立ちます。
アメリカ50州で順番に行われるこの予備選挙は、初戦となるアイオワ州での結果と、「スーパーチューズデー」と呼ばれる3月1日に行う予備選挙が最も大きなターニングポイントになるとされています。

③2016年7月 全国党大会

半年かけて予備選挙は行われ、共和党は7月18日に、民主党は7月25日に「全国党会議」というイベントを行います。
ここに全国の代議員が集合、党公認の大統領候補が指名されます。
いよいよ各党の代表による一騎打ちとなるのです。

④2016年11月8日 本選挙

まずは一般有権者による投票が行われ、「選挙人」に対して投票を行います。この選挙人は自分が支持する立候補者を代議員と同じく表明しており、全米で538人存在しているので、選挙人を過半数の270人以上を獲得した候補者が大統領となるわけです。

その後、形だけですが選挙人による投票が12月中旬に行われ、翌2017年1月上旬に大統領および副大統領当選者が正式決定。
2017年1月20日に大統領就任となります。

一見面倒くさいですが、これを知っているとアメリカのニュースに対する見方が少し変わるかもしれませんね。
ちなみに公民館は特定の政党に利害関係をもつグループに対する活動を許可できません。
悪しからずご了承ください。

文 / 加藤