こんにちは!今日から9月ですね。

9月は、家庭菜園や農家さんにとっては秋蒔きの野菜の種まきシーズン!

 

そんなことから、今日はたねとりビギナー向けに
野菜の種子を買うときの、固定種、F1品種(一代交配種)の見分けるコツをお伝えしたいと思います。

固定種のたねが欲しいけど種子ってどこで手に入れたらいいの・・・?
ネットショップで手に入るけど、送料かかるし、
もっと気軽に買えないのかなぁ・・・とお悩みの方。

ここ南陵公民館や、青海公民館青海公民館たねの交換箱で借りるという手もありますよ~!
(もちろん無料)
が、遠い、とか、せっかく来てもらっても品種数が少なくて、欲しい種子がシェアされてないのが現状😢

でもあなたの町の
ホームセンターや園芸店、大きめスーパーやドラッグストア、100均のタネ小売り販売コーナーでよくよく探すと固定種の種子って結構置いてあるんですよ。

ずらーっと並ぶたねたち。
たくさんありすぎてわからない、、、でも大丈夫。袋をよく見たらヒントはあります!

農家でもなければ家庭菜園にも興味のなかった私が、最近タネコーナーをみつけるとついついチェックしちゃうようになり、いろいろ見ているうちにわかったことをお伝えしたいと思います。

一般に流通する野菜の種子はほとんどがF1品種。並んでいる種の80パーセントくらいは一代交配種(FI種)なので、その中からどうやって固定種を選べばよいのか?

まずこのお写真をご覧ください~

真ん中の「春大根」の袋をよく見てみましょう。左上に会社名「○○○○交配」と書いてありますね。
‟交配”と記載してあるのは一代交配種ということです。すなわちこの「春大根」はF1種のタネです。

 

では右下の「うまいごぼう」はどうでしょうか?「○○○○育成」と書いてあります。”育成”は固定種のことを指します。なので「うまいごぼう」は固定種です。

かんたんですね!

‟交配” = 一代交配種 FI品種 (first filial generation) 雑種第一代

”育成” =  固定種 在来種 (伝統野菜、と書いてあればほぼ固定種です)

 

というわけでこの法則で読み取れば、上の写真内にある19種類の品種のうち8品種は「固定種」の種子だよっ、てことになります。
なんだーけっこうあるじゃん!

身近なところで例にだすと、常滑のインターの方のベイシアのタネコーナーで固定種の玉ねぎの種子を見つけて買いました!

 

さらに、袋の星のマークにもご注目下さい。「春大根」には金色のお星さまが付いています。「うまいごぼう」は赤い星が付いています。見ていくと赤星=固定種なので、赤星を目印に選べばいいわけです!わかりやすいっ(ただしこれはトーホクのたねから選ぶ場合に限ります)

 

もう一つの着眼点は、”何科”か、をみること。

一方、マメ科、キク科の野菜はF1品種のものの方がレア(私は見つけたことがない)ので、簡単に見つかります。

わざわざ膨大な時間と経費をかけてまでF1種を開発しなくともよく育つ・形もそろう、流通にも支障なし、の品種という事なんでしょうか?(詳しくはよく知りません。追って勉強します!)

例えば、
マメ科・・・大豆、黒豆、茶豆、小豆、そらまめ、落花生、スナップエンドウ、インゲン豆、きぬさや 等々
キク科・・・レタス、春菊、ゴボウ、等
ハーブ・・・青シソ、赤しそ、バジル、パセリ、ミント、等

これらのF1品種を私は見たことがないので、固定種だと判断できます。確かなことを知るには、袋に書いてある種苗会社に電話して聞いてみるのが一番の近道です!

 

一方で、

茄子、トマト、ズッキーニ、ほうれん草、アブラナ科の一部(大根、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、白菜、カブ、チンゲンサイ)トウモロコシ、キュウリの固定種をお探しの方は、こういった場所では見たことがないのでネットショップで探した方が早いでしょう。タマネギもかなり探せばあるけれどネットの方が早いでしょう。

なお、アブラナ科でも、のらぼう菜、ルッコラはF1品種になっておらず、交雑しないのでたねとりビギナーには超おすすめです。

 

 

アオイ科の野菜は、オクラ、モロヘイヤ、おかのりも買いやすいでしょう。固定種しか売ってないように思います。

 

以上、固定種の野菜種子の選び方でした!

 

もっとマニアックな方、無化学肥料、無除草剤、無農薬で家庭菜園をめざすなら、その種子も無農薬で育ったものの方が育てやすいです。たねに種子消毒してあるかどうかもたね袋に書いてありますので参考にしてみてください。

それはそのはず、たねはその育った土地の気候風土微生物病害虫などを記憶し次世代へつなぐたねを残します。いわばよそ者であった海外採種の品種も何年も種をとりつなげば同じ土地で根ざす雑草との競争にも負けない育てやすい野菜になるそうで、たねとともにあゆむみたいで、たのしみです。私も種をとりついで実験中です。

南陵公民館には知る人ぞ知る「たねの交換箱」Shere Seeds box があります。
簡単に説明すると、「たねとりびと達のためのたねとりびとによるたねのわかちあいができる場所」です。
見ず知らずのひと同士でも交換できるし、たねとりびとを増やすべく、これからたねとりびとになりたい方のスターター的役割も果たせたらなあ、と思っています。

 

固定種のたねで野菜栽培をたねとりを初めてみたいみなさま、お近くならぜひ南陵公民館に来てくださいね!

 

※たねとりは一般品種の種子で行いましょう。品種登録されている種は育成者権発生しますので許可なしに業として利用したり譲渡や自家増殖することはできません。登録品種なのかかどうかは、種会社に確認したり、農林水産省の品種登録ホームページで調べることができます。

F1品種は登録品種であるため、たねの交換箱に置くことは譲渡にあたるためできません。(登録から25年経っていて育成者権が切れていたとしても、もともとたねとり前提ですので交換箱(ShareSeedsBox)は固定種のみが交換の対象です。(2020年9月8日追記)

 

南陵シーズキーパー 北

 

 

 

 

 

たねの本もありまーす!