こんにちは。今日は梅雨らしいしっとりとしたお天気ですね。今日は森の話しを書こうと思います。

南陵公民館の自慢の一つは、敷地内に森があることではないでしょうか。

 

 

 

38年前、公民館建物が建ったころの写真を見ると、丸坊主の敷地の隅に木々があります。昔からここにいたんだね!

現在の写真と見比べると年月の経過を感じます。当初駐輪場の向こう側にケヤキの木はなかったので38年であそこまで大きくなったということか。

 

深い緑が、体育館の窓からも爽やかに目に入ります。

冬に業者さんに依頼し大がかりな植栽剪定をしました。そのおかげで長年アリーナの窓にうっそうとしていた木々もスッキリ!窓全開にしても大丈夫になりました。風通しがよくなってよかった!

ビフォアー(2月27日)

アフター。6月27日現在。

この剪定の時、切る必要のなかったエノキの樹までも大幅にカットされてしまったことは本当に後悔していたのですが、元気に新緑が芽吹いているのを見てちょっと心が救われました。

エノキの葉←黄色く紅葉したエノキの樹はコチラをどうぞ。(2019年12月のブログ)

敷地内のおおきなエノキの樹。エノキは愛蝶家の中では有名な樹。なぜならこの木はオオムラサキという蝶々と特殊な関係のある樹だったのです。幼虫はエノキで産まれエノキの葉をたべて成長します。この木がないとオオムラサキは繁殖できないという事です。

国蝶おおむらさきについて

榎は多くの蝶をはじめとする昆虫を養う「食樹」であり、
また秋には美しい黄色に紅葉し、葉っぱはシロタロウも大好物でよく食べ、落ち葉が土を豊かにし、高木すぎて確認できていないのですが秋に実るオレンジ色の実は甘いので鳥が良く食べるとのこと。鳥さんもヤギも昆虫も養う木。

エノキの樹から50m離れた図書館さんの前にエノキの子どもが生えています! 排水口のこんなところに人間は植えませんから、きっと鳥が運んだ種が実生で芽吹いたのでしょう!子孫を増やすため鳥に食べてもらう戦法が効いています。

せっかく生えてくれたけど、生い茂ると図書館の室外機に影響が出るので育ててあげられません(涙)館長さんに頼んで切ってもらいましたがこれからも時々剪定してシロタロウに食べてもらおうと思います。

もぐもぐ(大好物)

最近読みだした面白い本↓


「土中環境」~忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技~  高田宏臣 著
建築資料研究社
2020年6月20日発行

微生物や根っこや水脈など、土の中に意識を向けた本。実際の被災地の地滑りや荒れた山の現場を多く見てきた造園家である著者の観察眼による先人の森の土木作業から学んだ多くの気付きが書かれています。庭づくりや造園をするときは人間の都合や鑑賞の為だけに意識を向けず、俯瞰した視野で造作することが後世に命を守る森となる秘訣。とても面白い本です。
何か植物を植えるとき、木を伐採する時、山を削るとき。その植物と関わる生き物や土の中で起こることにも目を向け、共生する鳥・虫・獣たちも一緒に健全に養っていく目線はランドスケープデザインに欠かせない要素だと最近思うようになりました。

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